中3理科⑤:惑星と恒星
この記事で学ぶこと
夜空にかがやく無数の星。でも、その中には、太陽のように自ら光る「恒星」と、地球のように光を反射しているだけの「惑星」という、まったく種類のちがう天体がまざっているんだ。この単元では、わたしたちの太陽系の仲間である惑星たちの特徴と、恒星と惑星の決定的なちがいについて、くわしく学んでいくよ。
惑星と恒星のちがい
夜空の星々は、2つの大きなグループに分けることができる。
- 恒星(こうせい):太陽のように、自ら光かがやいている天体。非常に遠くにあるため、地球が公転しても、星どうしの位置関係は変わらないように見える(星座の形が変わらない理由)。
- 惑星(わくせい):地球や火星のように、自らは光らず、恒星(太陽)の光を反射してかがやいている天体。太陽のまわりを公転しているため、星座の中をさまようように動いて見える。「惑う星」と書くのは、このためだ。
夜空で、またたかずに、じーっと光っているように見える明るい星は、惑星であることが多い。
太陽系の仲間たち:8つの惑星
わたしたちの太陽系には、太陽に近い順に、8つの惑星がまわっている。これらの惑星は、その特徴によって、大きく2つのグループに分けることができる。
コレクトの論理 de 解説
- 地球型惑星(水星・金星・地球・火星):岩石質の固い地面を持つ、比較的小さな惑星。
- 木星型惑星(木星・土星・天王星・海王星):ガスや氷を主成分とする、巨大な惑星。
テストに出る! 惑星の順番!
太陽に近い順に8つの惑星を覚える、有名な語呂合わせがあるよ!
「すいきん、ちか、もくどってんかい」
内惑星と外惑星の見え方
太陽系の惑星は、その公転軌道が地球の軌道の内側にあるか、外側にあるかによって、見え方が大きく変わる。
- 内惑星(水星・金星):地球より内側を公転しているため、太陽から大きくはなれて見えることはない。そのため、明け方の東の空か、夕方の西の空にしか見ることができない。また、月のように満ち欠けをする。
- 外惑星(火星・木星・土星など):地球より外側を公転しているため、太陽と反対の方向に位置することもあり、真夜中に南の空に見えることがある。満ち欠けは、ほとんどしない。
コレクトの発展ラボ:金星の見え方
内惑星である金星は、満ち欠けをしますが、その見かけの大きさも大きく変化します。地球から見て、太陽と同じ方向にあるとき(見えない)は距離が遠く、小さく見えます。逆に、地球に最も近づくときは、距離が近いため大きく見えますが、太陽の光が当たっている面をほとんど地球に向けないため、細い三日月のように見えます。そして、金星が最も明るくかがやくのは、この中間、三日月状で、ある程度地球に近いときなのです。これを「最大光度」とよびます。
受験対策まとめ
惑星と恒星の単元は、知識を正確に整理することがカギだ!
- 「惑星」と「恒星」の決定的なちがいを説明できるようにする。
キーワードは「自ら光るか」「光を反射しているか」。 - 太陽系の8つの惑星を、順番通りに完璧に覚える。
「すいきん、ちかもくどってんかい」の語呂合わせを活用しよう。 - 「地球型惑星」と「木星型惑星」のグループ分けと、その特徴を覚える。
岩石質で小さいか、ガス質で大きいか、という対比で理解する。 - 「内惑星」と「外惑星」の見え方のちがいを、理由とともに理解する。
「明け方・夕方しか見えない」「満ち欠けする」のは内惑星の特徴。なぜそうなるのかを、地球との公転軌道の関係から説明できるようにしよう。