中2地学②:霧や雲の発生
☁️ 霧や雲はどうやってできるの?
霧(きり)や雲(くも)は、どちらも空気中の水蒸気が冷やされて、水のつぶ(小さな水滴)になることで発生します。
つまり、どちらも「水蒸気の凝結(ぎょうけつ)」によってできるのです。
💧 空気と水蒸気の関係
空気の中には、目に見えない「水蒸気」が含まれています。
- あたたかい空気:たくさんの水蒸気をふくむことができる
- 冷たい空気:少ししか水蒸気をふくめない
つまり、空気が冷えると、水蒸気が水滴に変わるのです。これが「凝結」です。
☁️ 雲と霧のちがい
項目 | 雲(くも) | 霧(きり) |
---|---|---|
発生する場所 | 空の高いところ | 地面ちかく |
できかた | 上昇気流で空気が冷やされる | 冷たい地面の近くで空気が冷やされる |
見え方 | 空に浮かんでいる | 地表をおおっている(見通しが悪い) |
📌 どちらも水滴の集まりでできているという点では同じです。
⬆️ 雲ができるしくみ(例:上昇気流)
雲は、主に上昇気流(じょうしょうきりゅう)によって空気が上にのぼり、冷やされてできることが多いです。
雲のできる流れ:
1. 地面が太陽であたたまる
2. あたたかい空気が上へ上昇(上昇気流)
3. 上に行くほど気温が下がる(高度が100m上がるごとに約0.6℃下がる)
4. 空気が冷えて、水蒸気が水滴になり → 雲になる!
🌧️ 雲が大きくなるとどうなる?
雲の中の水滴が合体して大きくなると、重くなって落ちてきます。これが雨(あめ)です。
さらに冷たい場所であれば、雪やあられになることもあります。
🌀 前線(ぜんせん)ってなに?
前線とは、あたたかい空気(暖気)と冷たい空気(寒気)がぶつかる境目のことです。
前線が通過すると、雲ができたり、雨がふったり、風が強くなったり、気温が変わったりします。
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🌡️ 前線の種類と特徴
前線の種類 | 特徴 | 天気の変化 |
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寒冷前線(かんれいぜんせん) | 寒気が暖気をおしのけて進む | 短時間で強い雨、雷雨、風が強くなる |
温暖前線(おんだんぜんせん) | 暖気が寒気をおしのけて進む | 長時間の弱い雨、しとしと降る |
停滞前線(ていたいぜんせん) | 寒気と暖気がぶつかって動かない | 長く雨が続く、梅雨(つゆ)の原因にも |
閉塞前線(へいそくぜんせん) | 寒冷前線が温暖前線に追いついた | 雨がふったり、天気が悪くなる |
☁️ 前線と天気のつながり
前線が近づくと…
1. 気圧が下がる
2. 雲がふえてくる(乱層雲や積乱雲)
3. 雨がふる(前線の種類によりちがう)
4. 風が強まる
5. 前線通過後は天気が回復し、風向や気温が変わる
🧭 風向・風速・気圧の変化に注目!
天気の変化を予想するには、風の向き・強さ、気圧の変化などをしっかり観察することが大切です。
例:
- 西の空に黒い雲 → 寒冷前線が近づいている可能性
- 急に気温が下がる → 前線が通過したサイン
✅ まとめ
観察するもの | 見られること・注意点 |
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雲のようす | 雲の形、動き、高さで天気の変化がわかる |
気圧計 | 前線が近づくと気圧が下がる |
風向・風速 | 前線の通過とともに変化する |
気温 | 前線通過後に上がったり下がったりする |
🌟 発展:天気図で前線を読む(+α)
天気図では、前線は線と記号で表されます:
- 寒冷前線: 青い線+三角マーク
- 温暖前線: 赤い線+丸マーク
- 停滞前線: 青と赤が交互に
- 閉塞前線: 紫の線+三角と丸
これを読めるようになると、天気の変化をより深く理解できます!