中1地学①:火山活動と火成岩
小学校でも、火山について軽く勉強しました。火山の中身について知ろう!
🌋 火山活動とは?
■ 火山とは?
火山とは、マグマが地表近くまで上がってきて、噴火などの活動をする山のことです。
火山は、日本に約110個以上あり、これは世界でもかなり多い数です。
■ マグマはどこからくる?
マグマは、地下の深いところ(マントルと呼ばれる場所)で岩石がとけてできたドロドロの高温の物質です。
- 地下のプレートどうしのぶつかり合いなどによって、マグマができる。
- マグマは、軽いために地表に向かって上昇してくる。
- 地表に出ると、溶岩(ようがん)や火山灰、火山ガスとして噴き出す。
🔥 火山の噴火と火山の種類
■ 噴火のしかたは2タイプ
火山の噴火には、大きく分けて2つのタイプがあります。
噴火タイプ | 特ちょう | マグマのねばりけ | 出てくるもの | 火山の形 |
---|---|---|---|---|
爆発的噴火 | 激しく吹き上げる | 強い(ドロドロ) | 火山灰・火山弾・ガスなど | 急な円すい形(例:桜島) |
溶岩流 | ゆっくり流れる | 弱い(サラサラ) | 溶岩 | なだらかな形(例:キラウエア火山) |
マグマのねばりけ(粘性)が強いと、ガスがたまりやすく爆発的な噴火になります。
■ 火山の形と種類
火山は形でも分けられます。
- 成層火山(せいそうかざん):マグマと火山灰が交互に重なってできた、高くて急な山(例:富士山)
- 溶岩ドーム:ねばりけのあるマグマが盛り上がってできる(例:昭和新山)
- 楯状火山(たてじょうかざん):ねばりけが弱いマグマで、なだらかな形(例:ハワイのマウナロア)
🪨 火成岩ってなに?
■ マグマが冷えて固まったもの
火成岩(かせいがん)とは、マグマが冷えて固まってできた岩石です。
- 地表で冷えた → 火山岩
- 地中深くでゆっくり冷えた → 深成岩(しんせいがん)
この2つの違いは、冷える速さによって、中にできる結晶(けっしょう)やつぶの大きさが変わります。
そして、火山岩は「斑状組織」と呼ばれる見た目をしていて、特に大きいかけらを「斑晶」、急に冷えたせいで結晶にならなかった、つぶが細かい部分を「石基」と呼びます。
深成岩は「等粒状組織」と呼ばれる見た目をしていて、ぎちぎちに詰まっているような見た目です。地下でゆっくりと冷え固まるので、大きい結晶になります。
■ 火成岩の種類と特徴
名まえ | 火山岩 / 深成岩 | 主な色 | 主な成分 | 特ちょう |
---|---|---|---|---|
流もん岩 | 火山岩 | 白っぽい | 石英・長石 | つぶが小さく、色が明るい |
班れい岩 | 深成岩 | 黒っぽい | かんらん石・輝石 | つぶが大きく、色が暗い |
せん緑岩 | 深成岩 | 中くらい | 角閃石など | 明るさもつぶも中間くらい |
📌 火山岩の例:流紋岩(りゅうもんがん)、安山岩(あんざんがん)、玄武岩(げんぶがん)
📌 深成岩の例:花崗岩(かこうがん)、閃緑岩(せんりょくがん)、斑糲岩(はんれいがん)
上の例では、右にいくほど黒っぽい。
🗾 日本と火山の関係
■ なぜ日本は火山が多い?
日本は4つのプレート(地球の表面を覆う岩の板)がぶつかる場所にあるため、マグマができやすく、火山活動がさかんです。
→ だから、火山の近くでは地震も多い!
🔍 まとめ
観点 | 内容 |
---|---|
火山活動 | 地下のマグマが上がってきて、噴火や溶岩流などを起こす。 |
火山の種類 | マグマのねばりけや噴火のしかたによって、火山の形が変わる。 |
火成岩 | マグマが冷えて固まった岩石。冷え方の違いで「火山岩」「深成岩」に分かれる。 |
日本と火山 | プレートの境目にある日本は、火山が多く地震も起きやすい。 |
✏️ 発展ポイント(+α)
- 火山のちかくには温泉や地熱発電など、人の生活に役立つ資源もあります。
- 火山は美しい自然をつくる反面、火山災害(火砕流・噴石・火山灰)に注意が必要です。
- 火成岩は地質調査でよく使われ、過去の火山活動を知るヒントになります。