高校地学基礎・地学

🏔️地学⑥:造山帯、変成作用と変成岩

🔍単元の概要

この単元では、プレートの運動によって形成される造山帯(山脈や火山帯)、そして高温・高圧下で岩石が変化する変成作用とその結果生じる変成岩について学んでいきます。これらは、地球の内部活動がどのように地表の地形や岩石に影響を与えるのかを理解するうえで非常に重要です。では、さっそく学習していきましょう!

🌍1. 造山帯とは?

🔹造山帯の定義

造山帯とは、プレートの衝突や沈み込みによって山脈が形成される地帯です。造山活動が活発な地域は、地震・火山活動が多発することが特徴です。

🔹代表的な造山帯

造山帯の名前主な位置特徴
アルプス・ヒマラヤ造山帯ヨーロッパ〜アジア南部大陸プレート同士の衝突による
環太平洋造山帯太平洋周辺海洋プレートの沈み込みによる活発な火山・地震活動

✅受験チェックポイント

🔥2. 造山運動のメカニズム

🔹プレート境界で起こる力学的作用

造山運動は主に以下の3つの場面で起こる:

1. 大陸プレート同士の衝突:ヒマラヤ山脈など

2. 海洋プレートの沈み込み:日本列島など

3. プレートのずれ(横ずれ断層):サンアンドレアス断層など

🔹付加体と前弧盆地

沈み込み帯では、海洋プレート上の堆積物が大陸プレートに削り取られて付け加えられる。これを付加体という。また、付加体の陸側には前弧盆地が形成され、堆積物がたまる。

🪨3. 変成作用と変成岩

🔹変成作用とは

変成作用とは、既存の岩石が高温・高圧の条件下で鉱物組成や構造を変えること。これによって生まれる新しい岩石を変成岩という。

変成作用には次のような種類がある:

種類起こる場所条件代表的な変成岩
広域変成作用プレートの衝突部など高温・高圧結晶片岩、片麻岩など
接触変成作用火成岩体の周囲高温・低圧ホルンフェルスなど
動力変成作用断層周辺高圧・低温(ずれによる摩擦)カタクレーサイトなど

✅受験チェックポイント

🧱4. 代表的な変成岩と原岩の対応

原岩(もとの岩石)変成岩(変化後)変成作用の種類
泥岩ホルンフェルス接触変成作用
泥岩・頁岩結晶片岩広域変成作用
花崗岩片麻岩広域変成作用
石灰岩大理石(結晶質石灰岩)広域変成作用・接触変成作用

🧠ポイント

🧭5. 日本列島における変成帯と地質構造

日本列島には以下のような代表的な変成帯が存在する:

地域帯の名前主な岩石・特徴
四国・近畿三波川変成帯高圧型、結晶片岩など
中部地方黒瀬川帯広域変成作用

📝まとめと受験対策ポイント

造山帯

変成作用と変成岩

🎯【特に大事】頻出用語・覚えておきたいキーワード