🌋地学㊲:九州地方の地質の特徴
🎯この単元の目的
- 九州地方の地質構造・火山活動・活断層を理解する。
- 地質とプレート運動との関係を説明できるようにする。
- 地質の違いが災害・資源・地形にどう影響するかを考える。
🗺️1. 地質構造の概要
九州地方は、西南日本弧の南西端に位置し、東西で地質が大きく異なります。
地域 | 地質的特徴 |
---|---|
九州北部 | 古生代〜中生代の地層が広がり、変成岩・堆積岩が卓越。 |
九州中部 | 典型的な火山弧。新しい火山岩・火山砕屑物が堆積。 |
九州南部 | 第三紀〜第四紀の火山岩と堆積物。沈み込み帯に沿う地形と断層が顕著。 |
📌 九州の火山・地質活動はフィリピン海プレートの沈み込みと密接な関係!
🌋2. 火山活動の中心地
主な活火山(代表例)
火山名 | 特徴 |
---|---|
阿蘇山 | 世界最大級のカルデラ。噴火による火砕流堆積物(阿蘇火砕流)が広域に分布。 |
雲仙岳 | 1991年の火砕流災害で有名。デイサイト質の溶岩ドーム。 |
桜島 | ほぼ常時活動する活火山。姶良カルデラの一部。 |
霧島山 | 複数の成層火山から成る複合火山群。 |
火山の地質的影響
- 火砕流・火山灰の堆積 → 台地状の地形を形成(シラス台地など)
- 地熱資源・温泉が豊富(別府・霧島・雲仙・指宿など)
- 火山性地震や有毒ガス(SO2)による災害リスクも存在
🏞️3. シラス台地とは?
- 九州南部に広がる火山性の凝灰岩質台地
- 主に姶良カルデラ噴火(約2.9万年前)の火砕流堆積物
- 保水力が弱く、崩れやすいため土砂災害や地すべりが多い
📌 シラス台地の地質特性は、農業・都市計画・防災対策にも影響!
🧭4. 活断層と地震
- 九州中部~北部に中央構造線断層帯が延びる
- 他にも:別府–万年山断層帯、布田川・日奈久断層帯(熊本地震で活動)
- 九州南部では比較的地震が少ないが、火山活動に伴う地震は多い
📌 2016年 熊本地震:活断層型(布田川断層帯) → 地質構造の理解が防災に直結!
🔥5. プレート運動との関係
- 九州地方はフィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む沈み込み帯にある。
- この沈み込みにより、
* マグマが発生 → 火山活動が活発
* 地殻がひずみ → 活断層による地震
* 地熱・温泉資源が豊富
✅受験チェックポイント
📌 阿蘇カルデラやシラス台地など、地名と地質の結びつき
📌 火山名とその特徴(マグマの性質・噴火タイプ・災害)
📌 活断層名と過去の地震(熊本地震と布田川断層帯)
📌 プレートの沈み込みと火山・断層の因果関係
📖用語確認(重要語句)
- 阿蘇カルデラ
- シラス台地
- 火砕流堆積物
- フィリピン海プレートの沈み込み
- 活断層(布田川・日奈久・中央構造線)
- 地熱資源・温泉