高校地学基礎・地学

🌟地学㉕:恒星の性質

🔭 単元の概要

宇宙には無数の恒星が存在しますが、それぞれの明るさ・色・質量・寿命は異なります。

本単元では、恒星を光度・表面温度・スペクトル型・HR図(ヘルツシュプルング=ラッセル図)に基づいて分類し、その性質を理解していきます。

💡1. 恒星の明るさと等級

🔸① 見かけの等級( apparent magnitude )

🔸② 絶対等級( absolute magnitude )

📘《補足》

🔥2. 表面温度と色

恒星の色は表面温度に対応しており、高温ほど青白く、低温ほど赤い

表面温度
青白10,000K以上シリウスB
約7,500Kベガ
黄色約6,000K太陽
3,000K以下ベテルギウス

🔬3. スペクトル型による分類

恒星のスペクトル(光を波長で分解したもの)から、表面温度や組成を判別できる。

分類は温度が高い順に O, B, A, F, G, K, M型

※語呂:「おおばあふぐかも」

温度 (K)
O型30,000以上青白ζパペーティス
B型10,000青白スピカ
A型9,000ベガ
F型7,000黄白プロキオン
G型6,000太陽
K型5,000アルデバラン
M型3,000以下ベテルギウス

水素吸収線の強さも型によって変化する(例:A型星で最も強い)

📊4. HR図(ヘルツシュプルング=ラッセル図)

HR図とは、横軸に表面温度、縦軸に光度(または絶対等級)を取った図

🔹基本構造

🔹HR図の読み方例

位置特徴
左上高温・高光度(大質量星)シリウスA
中央太陽型(G型主系列星)太陽
右下小さくて高温の白色矮星シリウスB
右上低温・高光度の赤色巨星ベテルギウス

📘《主系列星の特徴》:質量が大きいほど明るく高温、寿命は短くなる

📐5. 質量・半径・寿命との関係

✅受験チェックポイント

📌 見かけの等級・絶対等級・光度の関係を理解

📌 恒星の色と表面温度の関係(黒体放射)

📌 スペクトル型(OBAFGKM)と代表星を暗記

📌 HR図の読み方(主系列星・巨星・白色矮星の位置)

📌 恒星の質量・温度・光度・寿命の関係