🌌地学㉓:太陽系天体
🌞 単元の概要
太陽系は太陽を中心に、8つの惑星や多くの小天体・塵やガスが引力で結びついた天体の集まりです。
本単元では、惑星・衛星・小天体(小惑星・彗星・流星)などを分類し、その特徴を理解していきます。
☀️1. 太陽系全体の構造
- 中心に太陽(恒星)
- 太陽の周囲に楕円軌道で公転する天体群:
分類 | 天体例 | 特徴 |
---|---|---|
地球型惑星 | 水星・金星・地球・火星 | 小型・高密度・岩石質 |
木星型惑星 | 木星・土星 | 大型・低密度・主に水素とヘリウム |
天王星型惑星 | 天王星・海王星 | 中型・氷やガスが中心・自転軸傾斜が大きい |
準惑星 | 冥王星・エリスなど | 惑星に似るが軌道上の支配性がない |
小惑星 | 主に火星と木星の間 | 多数の小天体(岩石質) |
彗星 | ハレー彗星など | 氷と塵の塊・尾ができる |
流星 | 宇宙塵が大気で燃える | 隕石として落下することもある |
🌍2. 惑星の分類と特徴
🪨① 地球型惑星(内惑星)
惑星 | 特徴 |
---|---|
水星 | 太陽に最も近い・気温差が大 |
金星 | 厚い二酸化炭素の大気・温室効果で高温(約460℃) |
地球 | 液体の水・生命の存在 |
火星 | 極冠・大峡谷・薄い大気(主にCO2)・探査が活発 |
✅ 共通点:小型・岩石質・密度が高い・衛星が少ない
🌬️② 木星型惑星(外惑星)
惑星 | 特徴 |
---|---|
木星 | 最大の惑星・しま模様と大赤斑・ガリレオ衛星(イオ・エウロパなど) |
土星 | 輪が発達・密度が水より小さい・衛星タイタンに注目 |
✅ 共通点:大型・ガス主体・低密度・多くの衛星
❄️③ 天王星型惑星(氷惑星)
惑星 | 特徴 |
---|---|
天王星 | 自転軸が横倒し・青緑色はメタンによる |
海王星 | 暴風(大暗斑)・衛星トリトンは逆行公転 |
🛰️3. 準惑星とその他の天体
🌑 準惑星
- 冥王星:かつての第9惑星。小さく軌道が傾いている。
- 軌道上の天体を「支配」していない(軌道が他天体と交差)
📌IAU(国際天文学連合)が2006年に定義:
> 惑星ではなく、太陽を公転し、球形だが軌道上の支配性を持たない天体
🪐 小惑星(アステロイド)
- 主に火星と木星の間の小惑星帯に分布
- 岩石質・金属質の小型天体
- 有名:セレス(準惑星扱い)
🌠 彗星と流星
- 彗星:氷と塵から成る。太陽に近づくと尾ができる(尾は太陽と反対方向)
* 例:ハレー彗星(76年周期)
- 流星:宇宙塵が大気に突入して発光
- 隕石:地表に達したもの
📏4. 太陽系の広がりとスケール感
- 太陽からの平均距離で惑星を並べると:
水金地火(小惑星帯)木土天海
- 距離の目安:
- 地球-太陽間:約1億5000万km(= 1天文単位(AU))
- 海王星まで:約30AU
- オールトの雲:約数万AU(彗星の起源)
🔍5. 太陽系外縁部の構造(発展)
- エッジワース・カイパーベルト:冥王星・エリスなどの氷天体が分布
- オールトの雲:彗星の起源とされる球殻状の天体分布領域
✅受験チェックポイント
📌 地球型・木星型・天王星型惑星の分類と特徴の違い
📌 準惑星の定義と冥王星の扱いの変化
📌 小惑星帯・カイパーベルト・オールトの雲の位置と天体の特徴
📌 彗星の尾の向きと構造
📌 太陽系の構造とスケール感(AUなど)