🌍地学㉒:地球と惑星の運動
🪐 単元の概要
地球を含む惑星は、太陽のまわりを公転しつつ、自転もしています。この運動は天体の見かけの動きとして地上から観測されます。
この単元では、地球・月・惑星の運動と、それによって生じる様々な天文現象について学んでいきます。
🧭1. 地球の運動と観測される現象
🌞① 自転(軸のまわりの回転)
- 地球は西から東に自転(反時計回り:北極上空から見て)
- 周期:23時間56分4秒(恒星日)
🔄結果:
- 昼と夜の交代(太陽の日周運動)
- 地球上のコリオリの力・遠心力の発生
🌍② 公転(太陽のまわりの回転)
- 軌道:ほぼ円形(楕円率 ≒ 0.0167)
- 周期:1年(365.24日)
- 軌道面:黄道面
📌 地軸の傾き(約23.4°)と公転によって:
- 季節が生じる
- 太陽の南中高度・昼夜の長さが変化
☀️2. 太陽の見かけの動きと季節の変化
📅夏至・冬至・春分・秋分
日付付近 | 太陽の高さ | 昼の長さ |
---|---|---|
春分・秋分 | 真東から昇り真西に沈む | 昼=夜 |
夏至(6月下旬) | 最も高い(北寄り) | 昼が最も長い |
冬至(12月下旬) | 最も低い(南寄り) | 昼が最も短い |
🧭南中高度=90°−観測地点の緯度+太陽の赤緯
🌑3. 月の運動と見かけの現象
🌕① 月の公転
- 地球のまわりを反時計回りに約27.3日で一周(恒星月)
- 地球・月系は太陽の引力を受けながら共に移動
🌗② 月の満ち欠け(朔望)
- 太陽−地球−月の位置関係で変化(周期:約29.5日(朔望月))
🌓新月 → 上弦 → 満月 → 下弦 → 新月…
🌘③ 日食・月食
- 日食:太陽−月−地球が一直線(新月のとき)
* 皆既・部分・金環日食
- 月食:太陽−地球−月が一直線(満月のとき)
* 地球の影に月が入る(皆既・部分月食)
📌 月の軌道面は黄道面に対して約5°傾いているため、毎回起こるわけではない。
🪐4. 惑星の運動(地上からの見かけの動き)
🔭惑星の分類
種類 | 例 | 特徴 |
---|---|---|
内惑星 | 水星・金星 | 地球より内側を公転・最大離角あり |
外惑星 | 火星・木星・土星 など | 地球より外側を公転・逆行あり |
🌌見かけの運動(順行・逆行)
- 惑星は通常、星座に沿って東向き(順行)に動く
- 外惑星は地球が追い越すと一時的に西向き(逆行)に見える
📌 逆行は地球も動いていることの証拠
🔢5. ケプラーの法則(惑星運動の法則)
① 楕円軌道の法則:惑星は太陽を焦点とする楕円軌道を描く
② 面積速度一定の法則:太陽と惑星を結ぶ線分が単位時間に掃く面積は一定
③ 調和の法則:
T2 ∝ r3(T:公転周期、r:平均軌道半径)
✅受験チェックポイント
📌 地球の自転・公転の周期とそれによる現象
📌 太陽の南中高度と季節の関係
📌 月の満ち欠けと日食・月食の条件
📌 内惑星と外惑星の運動の違い
📌 ケプラーの法則とその意味