高校地学基礎・地学

🌊地学⑱:海洋の構造

🌍 単元の概要

この単元では、海水の性質と分布の特徴、および海洋の鉛直的な構造について学びます。

海は一様ではなく、温度・塩分・密度の違いによって層をなしています

この「層の構造」が、のちの海水運動(深層循環・表層流)にもつながる基本になる!

🌡️1. 海水の基本的性質

💧塩分(Salinity)

📌 塩分は密度に影響し、海水の成層構造を形成する一因!

🌡️温度(Temperature)

📌 海洋表面での熱収支の不均衡が、地球規模の循環運動の原動力に!

🧊密度(Density)

🧱2. 海洋の鉛直構造(垂直的な層構造)

海洋は、深さに応じて大きく3層構造をもつ。

深さ特徴
表層混合層(混合層)0〜数百m風・波により混合される層。温度・塩分ほぼ一定。
水温躍層(サーモクライン)約200〜1000m温度が急激に低下。密度差が大きく、混合困難。
深層1000m以深水温・塩分ほぼ一定の冷たくて重い水。

📌 熱帯では水温躍層がはっきり、極域では浅い or ない場合も。

📌 躍層=「急激な変化がある層(しきい層)」という意味。

🌎3. 地域ごとの特徴

🟡熱帯域

🔵高緯度域

⚪中緯度域(日本付近)

⚖️4. 海洋の成層の安定性

成層の安定性とは、「層が保たれやすいかどうか」

📌 成層が安定すると、下層からの栄養塩の供給が遮断 → 生態系にも影響!

🧪5. 海水の性質の観測と測定

📌 こうした観測により、気候変動・エルニーニョ現象の監視も可能に!

✅受験チェックポイント

📌 海水の塩分・温度・密度の関係を整理!

📌 鉛直構造3層(混合層・躍層・深層)の特徴と順序

📌 水温躍層が発達するのは熱帯域!

📌 冬季の混合が植物プランクトン繁殖につながる理由

📌 CTD観測ARGOフロートの働きもチェック!