🍁地学⑰:日本の四季と大気
🌤️ 単元の概要
この単元では、日本の四季に伴う大気の変化について学びます。
季節ごとに変化する気圧配置・風の流れ・降水現象を中心に、
季節風・梅雨・台風のメカニズムも詳しく理解していこう。
🗾1. 日本の四季の特徴と気圧配置
🌸春(3〜5月)
- シベリア高気圧が弱まり、移動性高気圧が卓越 *揚子江気団。
- 日本付近は高気圧と低気圧が交互に通過(西高東低の名残)
- 天気は周期的に変化(「三寒四温」など)
📌 移動性高気圧=東に移動する高気圧
📌 「西から天気が変わる」はこの時期の特徴!
☀️夏(6〜8月)
梅雨(6月ごろ)
- オホーツク海高気圧と小笠原高気圧の間に梅雨前線(停滞前線)が形成
- 湿った空気が前線に沿って流れ込み、長期間の曇りや雨が続く
盛夏(7〜8月)
- 小笠原高気圧が強まり、太平洋高気圧に覆われる
- *南東風(湿った空気)\\*により高温・多湿 → 日本の夏特有の気候に
- 気圧配置「南高北低」ともいう
📌 梅雨明け後の「夏空」は太平洋高気圧の支配!
🍂秋(9〜11月)
- 太平洋高気圧が弱まり、再び移動性高気圧が卓越
- 天気が周期的に変化し、乾燥した晴天が多い
- 台風が多く接近する時期(→後述)
📌 秋雨前線も一時的に発生(梅雨の逆パターン)
📌 「台風一過」の快晴は移動性高気圧の到来による
❄️冬(12〜2月)
- シベリア高気圧が発達し、日本海側へ季節風(北西風)が吹く
- 日本海で水蒸気を含んだ空気が、山脈を越えて上昇 → 日本海側(Ex. 北陸・山陰)に豪雪
- 太平洋側は乾燥しやすく、晴天が多い
📌 冬型の気圧配置:西高東低(シベリア高気圧+アリューシャン低気圧)
📌 北陸〜山陰地方の大雪はこの時期の代表的現象!
🌬️2. 季節風(モンスーン)の仕組み
- 夏:海から陸へ → 南東季節風(湿潤)
- 冬:陸から海へ → 北西季節風(乾燥)
理由:大陸と海洋の比熱の差により、気圧差が生じる
→ 夏は大陸低圧・海洋高圧、冬は大陸高圧・海洋低圧
🌧️3. 梅雨と梅雨前線
- 梅雨前線=オホーツク海高気圧(冷湿)+小笠原高気圧(暖湿)の間
- 停滞前線に沿って積乱雲が発達 → 集中豪雨や線状降水帯も発生
📌 「前線」は異なる性質の空気がぶつかる境界!
🌀4. 台風(熱帯低気圧)
- フィリピン沖で発生し、北西進 → 北東進して日本に接近
- 発達すると中心気圧が低下、風速・雨量が増加
- 台風の北上は偏西風に流されるため
📌 台風の中心では反時計回りの強風+上昇気流
📌 台風の右側(進行方向に向かって右)は特に危険(風雨強い)
📝まとめ:四季と気圧配置の関係
季節 | 主な気圧配置 | 主な現象 | 風向 |
---|---|---|---|
春 | 移動性高気圧 | 周期的な天気変化 | 西風系 |
夏 | 太平洋高気圧 | 高温多湿、梅雨、台風 | 南東風 |
秋 | 移動性高気圧 | 台風、秋雨前線 | 西風系 |
冬 | 西高東低(冬型) | 季節風、豪雪 | 北西季節風 |
✅受験チェックポイント
📌 梅雨前線の位置と原因となる高気圧の組み合わせ(オホーツク+小笠原)
📌 冬型の気圧配置=シベリア高気圧+北西季節風+日本海側の降雪
📌 台風の進路と偏西風の関係
📌 四季それぞれの代表的な気象・気圧配置を図で説明できるように!
📌 季節風の向きと気圧差の理由(比熱)