受験・科目選択に悩んでいる君へ
「地学って、受験で使えるの…?」
「物理の電磁気がどうしても分からない…」「化学の有機は、もう暗記の限界…」。
地学は好きだけど、周りのみんなは物理や化学を選んでいる。少数派になるのは不安だ…。そんな悩みを抱えている君へ。結論から言うと、「その“好き”と君の特性が合致するなら、地学は最強の戦略的武器になる」。このページでは、その理由と、君が地学を選ぶべきかどうかの判断材料を、コレクトといっしょに、正直に、そして徹底的に解説していくよ。
地学という科目の「強み」(メリット)
- 思考力・読解力で勝負できる:共通テストの地学基礎は、単純な知識問題よりも、初見の図やグラフ、長文を読み解き、その場で論理的に考察させる問題が非常に多い。これは、付け焼き刃の暗記では太刀打ちできないが、地道に思考訓練を積んできた探究者にとっては、安定した得点源となる。
- 計算問題が少なく、リスクが低い:物理や化学のように、複雑な計算過程を要求される問題は限定的だ。一つの計算ミスが連鎖的に失点を生む、という悲劇が起きにくい。
- 地理や社会科との親和性が高い:プレートテクトニクスと地形、気候区分と産業、自然災害と防災など、地理総合や歴史総合で学ぶ内容と、地学は深く結びついている。他科目で得た知識が、そのまま地学の理解を助ける、相乗効果が期待できる。
- 現象がイメージしやすい:地震、火山、天気、星空など、我々の生活に密着した視覚的な現象が多いため、抽象的な物理法則や化学反応式よりも、直感的に理解しやすい。良質な図録や資料集が、最強の参考書となりうる。
地学という科目の「弱み」(デメリット)
- 二次試験で使える大学が限定的:これが最大のデメリットだ。特に、医学部、歯学部、薬学部、そして多くの工学部では、物理・化学が必須科目となっている場合が多い。君の志望大学・学部が、地学受験を認めているか、今すぐ、必ず、大学の公式HPで確認すること!
- 得点調整の対象外リスク:共通テストにおいて、専門科目「地学」は、受験者数が1万人未満のため、他の理科科目(物理など)との間に著しい平均点差が生じても、原則として得点調整が行われない。平均点が極端に低かった場合、不利になる可能性がある。
- 学習環境の希少性:学校で授業が開講されていなかったり、周囲に相談できる友人や先生が少なかったりする。参考書や問題集の種類も、物理・化学に比べて圧倒的に少ない。独学でやり抜くという、強い意志と、情報収集能力が求められる。
コレクトによる適性診断
以下の項目に多く当てはまる探究者は、地学選択の適性が高いと分析します。
- 複雑な計算よりも、文章や図表から情報を読み取り、その背後にある因果関係を論理的に説明することに、知的な喜びを感じる。
- 「なぜ?」という問いを、自分で立て、主体的に情報を集め、自分なりの答えを構築していく「探究」のプロセスそのものが好きだ。
- 周りに流されず、少数派であることを恐れない。むしろ、誰も選ばない道を行くことに、戦略的な価値を見いだせる。
- 何よりも、地球や宇宙の成り立ちに、純粋で、揺るぎない知的好奇心を持っている。
最終的な判断は、君自身の「好き」という情熱と、志望校の入試要項という「現実」、そして、「ちがくナビ」を含む、限られた学習環境を最大限に活用できるか、という「戦略」の3つの軸で、総合的に下すべきです。