小6理科④:月と太陽
この記事で学ぶこと
4年生で学んだ「月の満ち欠け」。6年生では、そのしくみをさらに深く、立体的に探っていくよ。月が太陽の光をどう反射しているのか、そして、太陽と月、地球が一直線にならんだときにおきる、めずらしい天文ショー「日食」と「月食」のひみつを解き明かそう!
月の満ち欠けのしくみ(復習と発展)
4年生で学んだように、月は自分で光っているのではなく、太陽の光を反射してかがやいている。そして、月が地球のまわりを公転することで、太陽、地球、月の位置関係が変わり、地球から見える月の光っている部分が変化する。これが「月の満ち欠け」の正体だったね。
コレクトの論理 de 解説
ここで重要なのは、月は常にその半分が太陽に照らされているという事実です。ボールに片側から光を当てると、光が当たっている半球と、影になっている半球ができますね。月も、宇宙空間では常にその状態なのです。わたしたちは、地球という動く観測点から、その光っている半球がどの角度で見えるかによって、三日月や満月を認識しているにすぎません。
太陽の表面の様子
わたしたちに光と熱をあたえてくれる太陽。その表面は、いったいどうなっているんだろう? 決して肉眼で直接見てはいけない太陽だけど、特別な道具(太陽投影板など)を使うと、表面にある黒いシミのような点を見ることができる。これが「黒点」だ。
黒点は、まわりよりも温度が少しだけ低いために黒く見えている。そして、この黒点を数日間、継続して観察すると、黒点がゆっくりと動いていくことがわかる。このことから、太陽も、地球と同じように自転しているということがわかるんだ。
ちさまるといっしょに考えよう!
月が地球のまわりをまわっているんだから、いつか太陽と地球の間に月がぴったり入って、太陽をかくしちゃう…なんてことはないのかな?
太陽が月に隠される「日食」
その通り! それが、「日食」という現象だ。太陽、月、地球がこの順番で一直線にならぶと、月が太陽をかくし、地球から見ると太陽が欠けて見えたり、完全に見えなくなったりするんだ。月は太陽よりずっと小さいけれど、地球のすぐ近くにあるから、遠くにある巨大な太陽をちょうどかくすことができる。これは、すごい偶然なんだよ。
地球の影に月が入る「月食」
では、太陽、地球、月がこの順番で一直線にならぶと、何が起きるだろう? 今度は、地球が太陽の光をさえぎって、その巨大な影の中に月がすっぽりと入ってしまう。これが「月食」だ。
月食のとき、月は完全に見えなくなるのではなく、赤黒い「赤銅色(しゃくどういろ)」に見えることが多い。これは、地球の大気を通りぬけた太陽の光のうち、赤い光だけが少しだけ曲げられて、月をかすかに照らすために起きる、とても美しい現象なんだ。
コレクトの発展ラボ
豆知識ですが、新月のたびに日食が、満月のたびに月食が起きないのは、月の公転軌道が、地球の公転軌道に対して少し傾いているためです。そのため、太陽・月・地球が「平面的」にも「立体的」にも、完全に一直線にそろう機会は、非常にまれなのです。
チャレンジ問題:食の順番
「日食」と「月食」。それぞれの現象が起きるときの、太陽、月、地球の正しいならび順を答えよう。また、日食は月の形が何(新月、満月など)のときに見られ、月食は何のときにそれぞれ見られる現象だろうか?
こたえを見てみる
- 日食:太陽 → 月 → 地球 の順番。月の形が「新月」のときだけ起きる可能性がある。
- 月食:太陽 → 地球 → 月 の順番。月の形が「満月」のときだけ起きる可能性がある。