小5理科④:雲・天気の変化と予想
この記事で学ぶこと
「明日の天気は晴れかな、雨かな?」天気は、わたしたちの生活にとても深く関わっている。この単元では、空にうかぶ雲の様子から天気の変化を読みとったり、天気予報がどうやって作られているのかを探ったりして、天気を科学的に「予想」する方法を学んでいくよ。
雲の量と形で天気を知る
空を見上げて、雲がどれくらい空をおおっているかを調べることで、そのときの天気を表現することができる。空全体を10としたとき、雲がおおっている割合で、天気は大きく3つに分けられるんだ。
- 快晴:雲の割合が1以下の、よく晴れた空。
- 晴れ:雲の割合が2から8の空。
- くもり:雲の割合が9以上で、空のほとんどが雲におおわれている状態。
「晴れ」といっても、雲が少しだけうかんでいるときと、空の半分以上が雲におおわれているときがあるなんて、おどろきだね。
ちさまるといっしょに考えよう!
天気予報で「晴れのちくもり」って言うことがあるよね。これって、空の雲の量がだんだん増えていくっていうことなのかな?
天気は西から東へ
その通り! 天気は、時間がたつにつれて変わっていく。そして、日本にいるわたしたちにとって、とても大切なルールがある。それは、「天気は、西から東へとうつり変わっていくことが多い」ということだ。
これは、日本の空の上の方で、「偏西風」という強い西風がふいていて、雲を西から東へと運んでいるからなんだ。だから、西の空の様子を見ることで、これからの天気をあるていど予想することができるんだよ。
コレクトの論理 de 解説
天気予報を作成する際、気象衛星から送られてくる雲の画像は極めて重要なデータです。この衛星画像を時間をおって見ていくと、日本列島の上を、雲のかたまりが西から東へとうごいていく様子がはっきりとわかります。現在の雲の位置と、その動く速さ・方向を計算することで、数時間後、あるいは明日の天気を確率的に予測しているのです。
コレクトの発展ラボ
豆知識ですが、「台風」も、この偏西風の影響を受けます。夏から秋にかけて、南の海で生まれた台風は、はじめはゆっくりと北上してきますが、日本の近くまで来ると、偏西風にのって、急にスピードを上げて東へと進路を変えることがよくあります。天気予報で台風の進路図を見るときは、この動きにも注目してみてください。
チャレンジ問題:明日の天気はどうなる?
きみは、日本の真ん中あたりに住んでいる。今日の夕方、テレビの天気予報で、気象衛星からの雲の画像を見たところ、きみの住む場所のはるか西の海上(九州の西など)に、大きな白い雲のかたまりがうつっていた。今のきみの場所の天気は「晴れ」だ。さて、明日の天気は、どのようになると予想できるかな? 理由もあわせて説明してみよう。
こたえを見てみる
【予想】くもりや雨になる可能性が高い。
【理由】日本の天気は、西から東へとうつり変わっていくことが多いから。今日、西の海上にある大きな雲のかたまりが、偏西風にのって一晩かけて東に移動してきて、明日には自分の住む場所の上空をおおうと考えられるため。